新海監督の作品で知られるアニメーション制作スタジオのコミックス・ウェーブ・フィルムの最新作が公開されましたのでテアトル新宿まで鑑賞に出かけてきました。
【基礎情報】
作品名「詩季織々」
公開:2018年8月4日
ストーリー(あらすじ):
「陽だまりの朝食」「小さなファッションショー」「上海恋」のショートストーリー3作によって構成されています。
【感想(ネタばれあり)】
①「陽だまりの朝食」
北京で働く青年が食(ビーフン)を軸にこれまでの人とのつながりを考えるという本作。故郷でのサンセンビーフンが美味しそうに描かれており、ビーフンが食べたくなります。
②「小さなファッションショー」
トップモデルとその妹の関係を衣(ファッション)を通じて描いた本作。
妹には知られないように努力し、モデルと良い姉のポジションを確保したい姉とふとしたことですれ違うものの姉のことを考える妹という姉妹愛が描かれています。
③「上海恋」
秒速5センチメートルのオマージュ作品。
少年時代に石庫門で仲良く過ごしていたリモとシャオユ。シャオユが遠くの高校を受験すると聞き、リモも同じ高校を受験しようと決意する。
シャオユにそのことを伝えず勉強するリモに対して、シャオユはリモに対して受験をしない(行かない)ということをテープで伝えるが思いが届かず、時間が流れてからその思いを知る。
リモのシャオユに対する思いが、すれ違いを生む男女の考え方の違いと同時に同時に不合格になったらシャオユにカッコ悪いというリモの気持ちも十分理解できた。
ラジカセって最近の若い人にわかるのかどうかちょっと不安になった30代でもありました。
秒速5センチメートルに影響を受けたということから最後は出会えないものと思っていたら、リモとシャオユが再開するシーンが最後に登場するのでハッピーエンド(?)に一応なっています。
③全体
ショートストーリーなので1つ1つは短いですが、心温まる作品ではあります。3作ともにハッピーエンドの終わりになっているところは新海作品との大きな違い(笑)。
コミックス・ウェーブ・フィルムの作品ということで街並みが綺麗に描かれており、上海に行ってみたくなりました。(テアトル新宿には原画とロケハンの写真が比較してありました。)