最近は第三次AIブームと言われており「AI」の二文字をニュースで見かけない日がありません。
2017年はAIに関する書籍が増加しましたが法務関連でも複数出版されています。
今回は「AIビジネスの法律実務」とど真ん中のタイトルに加えて「鋭く切り込む」という枕書きから、新たな発見があればと購入してみました。
【書評】
本書ではAIを活用した業務改革・類書との比較では
- 「AIと労働」というテーマで労働(法)分野への影響を取上げており、「AIによる業務命令」「AIによる配置転換」といった判断そのものをAIが行う場合の問題点(課題)を取り上げている。
- コンプライアンス・内部統制における不正防止(検出)においてAIの活用可能性があること
- AIと軍事という形で、民間ではあまり触れることがないAIの兵器利用について取り上げる
という部分が特徴になります。
ただ、「鋭く切り込む」とされていますが
- 分量の問題もあるが、各分野において中心は既に発生している事例や起きうる可能性を紹介することにとどめており類書と比べて物足りなさが残る
- 「法律実務」とはあるものの各論点について頭出しにとどめており、これからAI関連について調べてみるときの入門書的な位置づけ
という部分が若干あおり気味なため類書を読んできた中では不満でした。
(内容については参考になる部分もありますが、期待値という意味でガッカリ感はあります。)
ビジネスに関する記載については「いちばんやさしい人工知能ビジネスの教本」の方が詳しく、自動運転などの法律論については「Iot・AIの法律と戦略」の方が詳しいというのが読んだ上での感想になります。
【書庫】いちばんやさしい人工知能ビジネスの教本(インプレス) - RKの備忘録
いちばんやさしい人工知能ビジネスの教本 人気講師が教えるAI・機械学習の事業化 「いちばんやさしい教本」シリーズ
- 作者: 二木康晴,塩野誠
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/05/25
- メディア: Kindle版
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