美女と野獣でも主演を務めたエマ・ワトソンの新作を観に行ってきました。
アメリカでは美女と野獣の1か月後に公開されて興行的には失敗といわれているようです。
【基礎情報】
作品名「ザ・サークル」(原題「THE CIRCLE」)
原作:「ザ・サークル」(デイヴ・エガーズ)
公開:2017年11月10日
ストーリー:
世界一のシェアを誇るSNS企業「サークル」に勤めることになったメイ(エマ・ワトソン)。サークルの経営者ベイリー(トム・ハンクス)は、オープンでシェアし合う社会を理想としていた。ある日、新サービスが発表され、メイは自らの24時間をネットワークで全世界に公開するモデルケースに選ばれる。すぐさまメイは1,000万以上のフォロワーに注目されるようになるが……。
解説・あらすじ - ザ・サークル - 作品 - Yahoo!映画 から引用
【感想・ネタばれあり】
経営者ベイリーやメイのプレゼンを見ているとAppleやGoogleを彷彿とさせるため、演技力の高さを感じました。
また、エマ・ワトソンはやはり美人です。
本作に登場する「サークル」は、インターネットを通じて情報のオープン化を名目として個人情報・プライバシー情報の収集を進めています。
主人公のメイは、サークルに入社し当初は戸惑うものの日常生活や私生活のシェアや可視化(24時間公開)を通じて、フォローや共感を得ています。
ただ、両親との繋がりが失われ、親友が事故により亡くなるなど、バーチャルではないリアルな大事なものが失われていく様子をも描いています。
これらを通じて情報がオープンとなりすぎ、かつ情報をサークルが収集し独占的に利用することの問題点に気づき、ベイリーらにそれを突き付けたところで物語が終わります。
最後のシーンは、映画とすると中途半端な感じもあります。
ただ、普段からIT企業でプライバシーや個人情報について考えている身からすると、プライバシーがある世界とない世界のどちらが必要なのか考えさせるという意味ではありかと思います。
個人情報やプライバシー情報を集めて解析し、マネタライズするというのはIT企業の流れなので周辺で働いている者として遠い世界の事とは思えませんでした。
欧州ではプライバシーについての規制も始まりますし、データの独占が独占禁止法上も問題になってきているのでその意味では身近な問題です。
Amazon・Apple・Google・FacebookといったアメリカのIT企業を風刺するとともに警笛を鳴らすという意味ではミステリーというよりSFドキュメンタリーみたいな感じでした。
IT系で特にプライバシー情報や個人情報を取り扱っている人たちは必見ではないでしょうか。